永倉萌絵が転職した亀石発掘派遣事務所には、ひとりの天才がいた。 西原無量、21歳。 笑う鬼の顔に似た熱傷痕のある右手“鬼の手”を持ち、次々と国宝級の遺物を掘り当てる、若き発掘師だ。 大学の発掘チームに請われ、萌絵を伴い奈良の上秦古墳へ赴いた無量は、“蓬莱の海翡翠”を発見。 この緑色の宝玉…